第1弾「境界性パーソナリティ障害水準とプロセスワーク」
2015年2/11(水、祝)
先着順です。(会場が小さいため、先着順とさせていただいています。
ご関心がある方は、早めにお申し込みください)
<Ⅰ>
1)境界性パーソナリティ障害水準
(Boderline Personality Disorder Level、< BPDL>)は、
とても「誤解」の多い水準です。
心理の専門家でも、この領域を整理分類し、可能な限りの理解をした上で
あるいはできるだけ適切な理解を心がけて、
心理療法を実践しているカウンセラー/セラピストやコーチは、
大変少ないのではないでしょうか。
BPDLで、苦悩や課題を抱えている人は現在たくさんいますので、
是非今回のセミナーをご活用いただきたいと思います。
2)この水準が、誤解されたり、難しがられたりする理由の一つは、
(A)BPDLが「名実」共に「混同/誤解」されていること、
また、それを(B)各有名/代表的セラピストが
それぞれ『独自(勝手)』に解釈していること、
(C)多くのセラピストに、
境界性パーソナリティ障害水準との 実践経験がほとんどないため、
混同/誤解があること、
また(BPDLに関して自信がないため)
ある独特な解釈/見解を鵜呑(うの)みにしてしまっていること、
(D)BPDLが、「一人/一者心理学/精神医学」の立場から
下されたものであり、
そこに「二人心理学/関係療法」の見解が(ほとんど)
反映されていないことなどが、あげられます。
3)かつて、そして今でも難しいクライアントが居ると/来談すると
境界性パーソナリティ障害水準と見なされることがありました/あります。
4)そうしたことに対して、
このセミナーでは、「境界性パーソナリティ障害水準とは<何か>」を、
初心者の人にも良くわかるように分類整理し、
心理セラピーの実践で役立てること を目指します。
ご自身が「境界性パーソナリティ障害水準」かもしれない、と悩んでいる人、
また、家族や組織や職場にこの病態/水準の人がいて、
関わり方やコミュニケーションの方法がわからない、と言う人にも
有益なセミナーです。
<Ⅱ>
(1)BPDLが、最初に整理されたのは、オットー・カーンバーグによる、
「境界(例)パーソナリティ『構造/組織』
(Boderline Personality Oraganization、BPO)」」という切り口に
よるところが大です。
それは、それまで、境界的な人は、「不安定」とされてきたのですが、
カンーンバーグは、不安定な症状の「背景」に、
『安定した/不変的/変わりにくい構造/組織』がある
と主張/提示しました。
BPOは、神経症パーソナリティ構造と、精神病パーソナリティ構造との
『間』にあるとされます。
(2)その、BPOが、日本では、境界性パーソナリティ障害≪水準≫と、
言われることが、良くあります。
(3)その見解は、適切ですが、同時に誤りでもあります。
理由は、「境界性パーソナリティ障害、BPD」や
「境界性パーソナリティ障害≪水準≫、BPDL」
と、
「境界パーソナリティ構造/組織、BPO」が、
必ずしも、イコールでは<ない>からです。
(4)カーンバーグの「境界パーソナリティ構造/組織、BPO」は、
幅が広くて/範囲が広すぎて、
そこには、「ジェームズ・マスターソン」の考える、
境界性パーソナリティ障害(BPD)
と、
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)とが、
「混在」して(しまって)います。
(5)「BPD」と「NPD」では、中身は、まるで/大変異なるのですが、
カーンバーグのBPOの概念では、
両者が一緒くた/あいまいになっています。
この2つは、「明確」に「分けられ/仕切られ」なければなりません。
理由は、BPDとNPDとでは、その取り組み方(「治療方」)が、
『全く違う』からです。
(6)日本には、明らかに「自己愛性パーソナリテ ィ障害(NPD)」を
患っている人の方が、(BPDの人よりも)多いです。
が、それが、カーンバーグの用語でいうと、
(「自己愛性」で<なく>)『境界例/境界性』となってしまいます。
(注:マスターソン的には、BPDの方が、NPDよりも、健康度が「高い」です)
(注:河合隼雄氏が言った、「日本母性社会の病理」の典型例は、
「自己愛性パーソナリティ障害(NPD)」
~特に「隠れ/末成(うらな)りの自己愛」や「価値切り下げ型自己愛」~です。
マスターソンによれば、NPDは、BPDよりも、重い病態水準です)
この辺が、日本の心理療法の世界では、クリアーになっていま<せん>。
そのため、境界性パーソナリティ障害(BPD)
および自己愛性パーソナリティ障害(NPD)への取 り組みが、
混乱/錯綜しています。
(注:「私は、『境界性パーソナリティ障害(BPD)』ですか?」と、
心配そうに問われるクライアントの人がいます。
BPDについて、良く知らない知人や友人(素人の人)、
あるいは、ひどい場合には、専門家に、
「あなたはボーダーラインです」と、負のレッテルを張られて、
傷ついているためです。
私たちは、そうした場合、その人ご自身が、
BPDをどう捉え/理解されているのか、
BPDについて、どこで、誰/何から学んだかを、
まずは良く聞くようにしています。
そして必要に応じて、今回のセミナーで述べる情報/知識を基に、
BPD/BPDL、またBPOに関して、
ていねいに/詳細に/ホリスティックにお答えするようにしています)
< br>(7)それだけに限りません。
自己心理学のハインツ・コフートは、「境界例」を、
「潜在的な精神病」と考えました。
これは、上の病態水準の理解とは、さらに/明らかに
違うことを意味しています。
(注:一方、上に述べたカーンバーグは、BPOを、
「精神病」では<なく>、
「うつ病」に近い、と考えました。
カーンバーグは医師ですから、
BPOを精神病的と考えるか、うつ病的と考えるか、で、
出す処方箋/精神病薬も、
その効果/副作用も、まったく異なってきます)
(注:このセミナーでは、以上に加えて、
「対象関係論」や「ユング派」の考えも、お話しします)
<Ⅲ>
(1)今回のセミナーでは、ボーダーライン水準を、
『障害」と捉え ることから、
それをどう消化&血肉化/昇華し、
『スタイル』へと変容/変形させていくかや、
ボーダーライン水準に内在する「肯定点」に関しても
取り上げます。
レン・スペリーによると、BPDが良くなり、スタイルとなると、
次のような特徴/ユニークさが見られるようになります。
・いかなる人間関係においても情熱的で焦点を絞った愛着を
経験する傾向
・人間関係におけるいかなるものも軽く捉えない傾向
・情熱的に行動的かつ反応的で、感情を表に出し、
なんにでも熱中する傾向
・抑制されず、自発的で、楽しむことができる。
また、リスクに怖じ気づかない傾向
・創造的で生き生きとし、忙しく、愛想の良い傾向
・イニシャティブ/リーダー シップを取って、
他人を行動へ駆り立てることができる傾向
・その他にも多くの特徴があります。
(2)いかがですが、BPDへの偏見をよそに、
たくさんの良質で豊かな潜在可能性が、
BPDには、眠っているのです。
それを実現可能にするためにも、このセミナーを企画しました。
BPD/BPDLは、十分良くなり得ますし、癒しも生じ得ます。
<Ⅳ>
(1)BPDL(境界性パーソナリティ障害水準)は、これまで、
「一人/一者心理学/精神医学」の立場から捉え/理解されてきました。
(そのため)そこには、負のレッテル貼り/スティグマ(烙印)を
張られた側面があります。
(2)それに対する解毒剤、および大変有益な癒しの技としての、
二者心理 学/関係療法の視座を、
『ケース』を題材にご紹介し、
ケースから実践実務的、臨床的な現場の知恵を学びます。
(注:一者心理学と二者心理学の違いについて、良く理解することは、
BPDLとの取り組みに、大変有益/有効です)
(3)以上を全て概観した上で、いかにプロセスワークを活用できるか、
についても、じっくりと考えます。
BPDLに関する現場で役立つ理解、技術にご関心がある人、
学んだことを実践で実際に活かすことを考えている/望んでいる
セラピスト、コーチ、コンサルタント、アドバイザーの人の
今回のセミナーへのご参加を、心からお待ちしています。
「初心者」、「一般の 方」も、大歓迎させていただきます。
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日時: 2015年2/11(水 、祝)10:00~17:00
開場:9:50
会場:都内赤坂、富士見心理面接室:先着順です!
(会場が小さいため、定員いっぱいになる可能性があります。
ご関心がある方は、お早めにお申し込みください。)
講師:富士見ユキオ
認定プロセスワーカー、
トランスパーソナル&ホリスティック上級心理カウンセラー、
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
交渉アナリスト2級&交渉ナリスト補、
相続アドバイザー協議会認定会員
岸原千雅子
ミンデル夫妻認 定プ ロセスワー クのセカンド・トレーニング教師、
トランスパーソナル&ホリスティック上級 心理カウンセラー、
臨床心理士、
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
交渉アナリスト2級&交渉ナリスト補、
相続アドバイザー協議会認定会員、
英国IFA認定アロマセラピスト
参加費:20,000円+消費税(8%)
*先着順です。
お問い合わせ先:プロセスワーク研究会
FAX:03-5570-2860
I-mail:gdmwx113@ybb.ne.jp
URL:http://www.fujimi.in/